【データ更新日: 2026年9月26日】

河口湖周辺(富士河口湖町・富士吉田市・山中湖村・忍野村・鳴沢村)で民泊を始める方へ。山梨県は条例による区域・期間の制限を設けていない数少ない県で、曜日による営業制限がありません。その代わり富士河口湖町は民泊の増加で苦情が増えており、町が独自に対策を求めています。民泊運営代行10年以上の民泊サポートが、河口湖エリアの確認点をまとめました。
▼ 河口湖周辺で始める前の結論
- 山梨県は条例による区域・期間の制限がありません。平日も営業でき、年間180日の上限だけを考えればよい県です
- 届出先は山梨県 福祉保健部 衛生薬務課(055-223-1488)。中核市の甲府市内も県が窓口で、実際の相談は管轄の保健福祉事務所です
- 富士河口湖町は令和7年6月付で「民泊を経営する皆様へ」という文書を出し、騒音・路上駐車・連絡先の掲示について具体的な対策を求めています
- 住宅街の細い道に面した物件が多く、敷地内に駐車場を確保できるかが実務上の分かれ目になります
① 山梨県は条例による制限がない
住宅宿泊事業法第18条では、都道府県が条例で区域と期間を定めて民泊を制限できます。全国では学校周辺や住居専用地域を平日制限する自治体が多いなか、山梨県は条例を制定していません。
つまり河口湖周辺では、曜日や季節で営業できない日はありません。年間180日の上限をどう配分するかを自由に設計できます。富士山のシーズン(夏の登山、秋の紅葉、冬の富士山ビュー)に合わせて稼働を寄せられるのは、この地域の利点です。
同じ観光地でも県によって前提が違う
他の山岳・湖畔リゾートとの比較
山梨県(河口湖)
条例なし。曜日や季節で営業できない日はありません
長野県(白馬など)
スキー場周辺や住居専用地域を制限。家主居住型は除外
北海道(ニセコなど)
家主不在型と居室5超を平日制限
滋賀県(琵琶湖)
草津市の一部区域で、日曜正午から金曜正午まで制限
② 富士河口湖町が求めている3つの対策
富士河口湖町環境課は令和7年6月付で「富士河口湖町で民泊を経営する皆様へ」という文書を出しています。民泊事業の増加に伴い苦情が多数寄せられていることが理由で、営業開始前に読むよう求められています。
| 1. 騒音対策の徹底 | 民泊は旅館と異なり近隣住民の生活の中にある宿泊施設という位置づけ。町が挙げる対策例は、定期的な見回り、施設内への啓発の張り紙、苦情があった場合に宿泊者へ違約金を課すこと、トラブル時にすぐ連絡を受けられる体制づくりです |
|---|---|
| 2. 路上駐車への注意 | 住宅街の狭い道路に面した物件が多く、路上駐車が通行の妨げになるトラブルが多いとされています。対策例は敷地内または近隣に駐車場を設ける、対向車が来たらすぐ動かせるよう指導する、チェックイン時にスタッフが立ち会うこと |
| 3. 連絡先の掲示 | 苦情があったときに迅速に対応することは民泊新法で義務づけられています。連絡先を分かりやすく掲示するよう求められています |
条例による罰則ではありませんが、苦情が続けば県による業務改善の対象になり得ます。特に駐車場は物件選びの段階で決まってしまうため、内見時に台数を確認しておくことをおすすめします。
③ 河口湖周辺の窓口
| 住宅宿泊事業(民泊新法)の届出 | 山梨県 福祉保健部 衛生薬務課 生活衛生・動物愛護担当 055-223-1488(原則は民泊制度運営システム。郵送・持参は衛生薬務課へ) |
|---|---|
| 相談・旅館業の許可 | 富士・東部保健福祉事務所(富士・東部保健所)衛生課 0555-24-9033(富士吉田市・都留市・大月市・上野原市・道志村・西桂町・忍野村・山中湖村・鳴沢村・富士河口湖町・小菅村・丹波山村) |
| 消防法令適合の相談 | 富士五湖広域行政事務組合 富士五湖消防本部 0555-22-0119 |
| 騒音・ごみ・近隣対応 | 富士河口湖町 環境課(町の文書「富士河口湖町で民泊を経営する皆様へ」の担当課) |
| 用途地域の確認 | 富士河口湖町の都市計画担当課。湖畔や別荘地は用途地域の指定がない区域もあります |
④ エリアごとの考え方
河口湖の北岸・大石
富士山が正面に見える立地は単価を取りやすい一方、住宅と別荘が混在します。近隣との距離と駐車スペースを必ず確認します。
河口湖駅・船津周辺
電車とバスで来る層に強く、車を持たない宿泊者が中心になるため路上駐車の問題は起きにくくなります。反面、住宅密集で騒音の苦情は出やすい立地です。
山中湖村・忍野村・鳴沢村
別荘地とキャンプ需要。届出先と保健所は河口湖と同じですが、ごみの出し方は村ごとに違うため事業系ごみの手配を先に決めます。
河口湖の民泊によくある質問
Q. 平日は営業できない日がありますか?
A. 山梨県は条例による区域・期間の制限を設けていないため、曜日による営業制限はありません。年間180日の上限のみです。
Q. 駐車場がない物件でも民泊はできますか?
A. 法令上は駐車場が必須ではありませんが、富士河口湖町は路上駐車のトラブルが多いとして敷地内や近隣への駐車場の確保を求めています。車で来る客層が中心のエリアなので、駐車できない物件は苦情のリスクが高くなります。
Q. 甲府市に物件がある場合の届出先は?
A. 甲府市は中核市ですが、住宅宿泊事業の届出先は山梨県です。旅館業の許可は甲府市保健所が窓口になります。
関連ページ
※ 出典:山梨県「民泊(住宅宿泊事業)について」、富士河口湖町環境課「富士河口湖町で民泊を経営する皆様へ」(令和7年6月)、観光庁「自治体の条例の制定状況」(2026年9月26日確認)。行政情報は変動します。最終的には各管轄窓口にご確認ください。